防護服・防炎製品のよくある質問

Faq

防護服について

  • Q防護服とは何ですか?

    A

    広義には有害物質・感染症・熱・切創など、さまざまな事故から身体を守るための衣服を指します。
    一般的には、不織布などでできた使い捨てタイプの衣服を指すことが多く、有害物質や化学薬品などから身体を保護するために着用されます。また、水・油・粉じんなどによる汚れを防ぐ用途でも使用されています。

  • Q防護服にはどんな種類がありますか?

    A

    使用環境に応じて、さまざまなタイプがあります。
    化学薬品対応用、防じん用、耐水用、耐油用など、用途・目的に応じて適したタイプが異なります。
    使用できる環境についてご不明な場合は、お気軽にお問い合わせください。

  • Q防護服はどのような場所で着用されていますか?

    A

    工場で化学薬品を取り扱う作業や、アスベスト・ダイオキシンなどの有害物質が存在する現場で使用されます。
    また、粉じん・油・塗料などによる汚れが激しい作業環境でも衣類や肌を保護するために着用されます。
    用途や現場の状況に応じて適した防護服は異なりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

  • Q防護服は何回まで使用できますか? 洗濯して使用できますか?

    A

    一回限りの使い切りを強くおすすめします。
    複数回の使用により、防護服に付着した有害物質が着脱時に飛散したり、繰り返しの使用で破れが生じることで、
    二次汚染する危険性があります。安全のため、使用後は適切に廃棄し、常に新しい防護服をご使用ください。

  • Q使用済みの防護服はどのように処分すればよいですか?

    A

    使用済みの防護服は、付着した物質によって適切な処理方法が異なりますので、産業廃棄物処理業者にご相談のうえ、各自治体の定める方法に従って適切に処理してください。

  • Q防護服着用時の熱中症対策はありますか?

    A

    防護服は、有害物質の身体への付着を防ぐために設計されています。防護性を高めるためには密閉性が求められ、快適性は下がる傾向があります。しかし、「バリアーマン®」は、さまざまな加工や透湿性の高い生地を使用することで、作業中の快適性をできるだけ保つように工夫された防護服を展開しています。
    防護服を着用する際には、ほとんどの場合、マスクの着用も必要です。熱中症対策には十分な注意が必要ですので、アイスベストや水冷ベストなど併用し、適切な水分補給と作業時間の管理を心がけてください。

  • Qバリアーマン®防護服は鳥インフルエンザや豚熱(豚コレラ)などの感染症に
    対応していますか?

    A

    対応しています。
    JIST8115に適合し、ウイルスバリア性や血液バリア性にも優れた「バリアーマン®P3050」が最適です。

  • Q化学物質の管理制度が厳しくなりましたが、防護服は必ず着用しなければ
    なりませんか?

    A

    リスクアセスメントが必要な化学薬品などを使用する際には、防護服の着用を強くおすすめします。
    選定時には、化学薬品の浸透だけでなく、化学物質の透過にも十分な注意が必要です。防護服によって対応可能な
    化学物質が異なるため、薬品メーカーや防護服メーカーと連携して、適切な製品を選定することをおすすめします。

防炎服について

  • Q難燃作業服、防炎作業服とは何ですか?

    A

    燃えにくい素材を使用した作業服を「難燃作業服」や「防炎作業服」と呼びます。
    主な素材には以下のようなものがあります。
    ・綿100%に難燃剤を特殊加工した生地
    ・難燃繊維であるモダクリルを使用した生地
    ・耐熱性・強度・難燃性・耐久性に優れたアラミド生地
    これらの素材は、火気や高温環境での作業時に着衣着火のリスクを軽減するために使用されています。

  • Q素材はどのように選べば良いですか?

    A

    素材によってコストや特性が異なるため、作業内容やご予算に応じて適切な防炎作業服をお選びください。
    防炎作業服に重要な3つの要素として「燃え広がらない」「溶けない」「穴があかない」ことが大切です。
    アルマテックス®」には、これらの条件を満たす、高機能な難燃・防炎生地を使用しています。
    火気や高温環境下での作業において、安全性と快適性を両立できるよう設計されています。

  • Q溶接作業をしていると火花で穴だらけになるのですが、難燃作業服を着用すれば
    穴あきしませんか?

    A

    穴はあきますが、一般的な綿100%の生地と比べると、穴の大きさは比較的小さくなります。
    アルマテックス®」に使用している難燃生地は、燃焼時にすぐに炭化する特性があり、火が広がる前に自己消火します。そのため、すぐに穴は開くことはありませんが、炭になった部分に力が加わると、もろく崩れて穴が開くことがあります。

  • Q火に強い、綿100%の作業着を着用していますが、危険でしょうか?

    A

    着衣着火を防ぐためには、難燃・防炎性能を備えた作業着の着用をおすすめします。
    作業中にズボンの裾などに火が着いた経験はありませんか?「綿100%は火に強い」というイメージを持たれがちですが、綿自体には難燃性はありません。ただし、綿はポリエステル等の化学繊維と比べて耐熱性に優れており、高温による変形や劣化を起こしにくいため、繊維が溶けて肌に付着するのを防ぐことができます。

  • Q防炎、難燃、不燃の違いを教えてください

    A

    防炎と難燃に大きな性質の違いはなく、いずれも「燃え広がりにくい」という性質ことを指します。
    一般的に、燃えやすい繊維を難燃剤などで燃えにくい加工をしたものは「防炎」、そもそも繊維自体が燃えにくいような性質をもつものは「難燃」と呼ばれています。不燃はそもそも燃えない性質のことをいいます。

  • QLOI値(限界酸素指数)とは何ですか?

    A

    燃えにくさを示す指標のひとつで、物質が燃え続けるために必要な酸素濃度を示す数値で、数値が高いほど燃えにくいことを意味します。
    LOI値が26以上あれば難燃性(自己消火性)があるとされています。ただし、LOI値はあくまで物質の自己消火性を示すもので、衣服や作業着としての適性を示すものではない点に注意が必要です。
    例えば、カーテンなどに使用される難燃ポリエステルのLOI値は29程度で難燃性がありますが、火にあたると溶けながら収縮する特性があるため、溶けた部分が肌に付着したり、穴が開いて直接火にあたるリスクがあります。
    そのため、難燃作業服として使用するには適していません。

  • Q難燃・防炎作業着を着用した際の注意点はありますか?

    A

    難燃・防炎作業着は燃え広がりにくい特性を持っていますが、決して燃えないわけではありません。
    そのため、作業中は安全を意識し、事故・災害に備えることが大切です。
    また、燃えにくいインナーを着用することも有効な安全対策です。難燃性の衣服を着用していても、隙間から火花やスパッタが侵入し、インナーに着火するリスクがあります。インナーにも難燃素材を選ぶことで、さらに安全性を高めることができます。

対切創手袋について

  • Q耐切創手袋とは何ですか?

    A

    切れたり破れたりしにくい高機能繊維を使用した保護手袋です。
    カッターなどの刃物や、バリやエッジの立った鉄板やガラスなどを取り扱う際に、切創事故を防止するために使用されます。

  • Q耐切創手袋にはどのような材料が使われていますか?

    A

    「アラミド繊維」や「高強度ポリエチレン繊維(HPPE)」が使用されることが一般的です。
    いずれも耐切創性など強度に優れた高機能繊維ですが、それぞれ異なる特性を持つため、作業環境や用途に応じて使い分けられます。

    ・アラミド繊維
    耐熱性や熱安定性に優れており、火気のある現場や高温環境での作業に適しています。主に軍手タイプの手袋が多く、耐熱手袋として使用されることもあります。
    ・高強度ポリエチレン繊維(HPPE)
    柔軟性に優れ、作業性やグリップ性が求められる現場に適しています。また低発塵性なので異物混入対策が必要な現場でもよく使用されます。ポリウレタンやニトリルなどですべり止め加工が施されたタイプや、コーティング無しのインナー用手袋など、さまざまな種類があります。

  • Q耐切創手袋は切れないのですか?

    A

    刃物などで強い力を加えれば切れることはありますが、通常の繊維と比べて簡単には切れない高機能素材を使用しています。そのため、刃物や鋭利な工具・部材を扱う作業では、事故のリスクを最小限に抑えるために耐切創手袋のご使用をおすすめします。
    耐切創手袋は「絶対に切れない」手袋ではありませんので、過信せず、作業内容に応じた安全対策と併せてご使用ください。

  • Q耐切創レベルについて教えてください。耐切創レベルの「X」とは何ですか?

    A

    手袋の「切れにくさ」を示す指標です。
    EU(欧州連合)で制定された規格「EN388」に基づく試験によって評価されます。EN388:2018では耐切創レベルを2つの試験方法で評価し、左側に表示されるのが「回転刃試験(クープテスト)」、右側が「平刃試験(TDMテスト)」のレベルです。
    「回転刃試験(クープテスト)」において、試験刃の摩耗などにより正確な測定ができないと判断された場合は、左側の表示が「X」となり、平刃試験の結果に基づいて評価されます。
    詳細は「耐切創製品の基礎知識」をご確認ください。

  • Q耐切創レベルはなぜ「1~5」と「A~F」の2種類の評価に変更されたのですか?

    A

    従来の回転刃試験(クープテスト)では、ガラス繊維や金属繊維などの補強材が編み込まれた手袋の場合、試験刃の刃こぼれが原因で正確なレベル測定が難しいという課題がありました。そのため、評価方法の見直しが行われ、新たに平刃試験(TDMテスト)が導入されました。

  • Q耐切創レベルは「1~5」と「A~F」の2種類で表示されていますが、
    どちらを参考にすればよいですか?

    A

    一概には言えませんが、ガラス繊維や金属繊維など、試験刃を鈍らせる可能性が高い繊維を含む手袋の場合は、
    「A~F」で表示される「平刃試験(TDMテスト)」の結果を参考にすることをおすすめします。

  • Q耐切創手袋の選び方を教えてください。

    A

    耐切創手袋は切創事故を防ぐために着用する保護手袋です。
    作業内容によって求められる安全性や機能は異なり、フィット感・グリップ力・作業性などのバランスが重要になります。耐切創性だけでなく、実際の作業環境や用途を十分に考慮し、最適な耐切創手袋を選定することをおすすめします。作業環境や用途についてご不明な場合は、お気軽にお問い合わせください。

ウエスについて

  • Qウエスとは何ですか?

    A

    機械のメンテナンスや清掃時に汚れを拭き取るために使う布のことです。
    大きく分類すると、古着や古布から生まれる「布ウエス(リサイクルウエス)」、パルプ製の「紙ウエス」、不織布製の「不織布ウエス」があります。

  • Qウエスが色分けされているのはなぜですか?

    A

    作業工程などによって使い分けされています。
    仕上げ作業や溶剤を使用する際に色移りが気になる作業、または汚れの確認が重要な作業には白色のウエスが適しています。これらが問題にならない場合は、色付きのウエスを選ぶことで、コストを抑えることができます。

  • Q二色(ニシキ)ウエス、五色(ゴシキ)ウエスとは何ですか?

    A

    「二色(ニシキ)」と「五色(ゴシキ)」は、昔から使われている呼び方で、「二色」は淡色、「五色」は濃色を指します。また、「二五色(ニゴシキ)」と呼ばれるものもあり、これは淡色と濃色が混ざったウエスのことを指します。なお、メーカーによって、色だけでなく呼び方が異なる場合がありますので、実際の色味や素材を元にご相談いただくことをおすすめします。

  • Qウエスは一般廃棄物として処理できますか?
    使用後のウエスは回収してもらえますか?

    A

    弊社では回収は行っておりません。使用済みのウエスは、拭き取った物質によって処理方法が異なります。
    産業廃棄物処理業者にご相談のうえ、各自治体で定める方法に従って適切に処理してください。

  • Q使用後のウエスをクリーニングして、再度納品してもらえますか?

    A

    洗濯やクリーニングのサービスは行っておりません。
    ウエスは、古着や古布の最終用途として利用することで、コスト削減や資源の有効活用を目的としています。
    また、さまざまな汚れや薬品が付着ている可能性があり、洗濯時に汚染物が漏出するリスクも考慮する必要があります。

  • Q異物の混入はありますか?

    A

    ウエスは古着や古布を主原料としているため、一般的な雑巾とは異なり、異物混入が一切ないとは言い切れません。そのため、日光物産ではユーザー様に安心してご使用いただけるよう、異物混入ゼロを目指して各検査工程を強化し、全金属探知機や検針機によるチェックを複数回実施することで、徹底した異物混入対策を行っています。